8.まだまだ保護者に負担がかかる「医療的ケア」
現在、学校ではかなり制度が整い「医療的ケア」が実施できているものの、通学時のバスに乗れない、校外(現場実習や交流など)では教師はできないなど、やはり重度の人については保護者に大きな負担がかかっています。将来的に道は開けるのでしょうか?
<答>
学校の「医療的ケア」のあり方、考え方からもう一度討論が必要だと思います。医療的ケアが医療行為であって、それを医療職が基本的に行うというのがスジであっても、障害児、重度障害児教育はどうあるべきか? その教育の中で医療的ケアという医療行為だけ切り離して看護師を雇用し、それにあたるということでいいのか? 学校保健としてやるべきではないのか? 学齢期になればすべての子どもが個々の対応は違えど、きちんと安全に楽しい教育を受ける権利があることから出発しなければならないと思います。それを行うのが学校保健としての専門性ではないでしょうか、お金やライセンスではなく、いま重症児教育に何が欠けているか、何が必要かから討論して入っていかなければいけないと思います。
NPO法人医療的ケアネット 理事長 杉本健郎
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